脳神経内科領域の専門医はほぼ取得しており、診療所ならではの発表、論文にも注力しております。千葉大学の臨床教授もしており、学生講義、学生実習の指導も、それぞれ1回/年ではありますが、行っております。

<p>＜前編＞</p>
<p>１、書類の嵐に翻弄され</p>
<p>２、紹介状がもっとも大変</p>
<p>３、医療言語処理とは</p>
<h2>４、 紹介状で最も大変なのは？</h2>
<p>エニシアとオンラインでの面談のうえ、紹介状作成のどんな作業に時間を費やしているか調べる事になりました。エニシア社員の方に同席、ビデオ撮影をしてもらい、実際に紹介状作成の記録をとってもらい、標準的な診療情報提供書項目（傷病名、紹介目的、既往歴及び家族歴、症状経過及び検査結果、治療経過、現在の処方（別紙様式１１））で分類しました。すると、実に紹介状作成時の77～98%が「症状経過及び検査結果」「治療経過」の編集に費やされている事がわかりました。そこで、「症状経過及び検査結果」「治療経過」の要約を作成するソフト（紹介状ソフト）から作成する事になりました（図２）。&lt;img src="https://medixpost-article-images.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/4e0cef0a-9dc2-40bb-80f2-e34c313d009e/20240225071437-%E5%9B%B32.jpg" /&gt;</p>
<p>しかし、紹介状ソフトで「症状経過及び検査結果」「治療経過」の要約を作成しても、十分な紹介状作成時間削減効果は得られませんでした。</p>
<h2>５、 紹介状作成時間の大幅短縮</h2>
<p>そこで、エニシア株式会社に加え、京都大学・経営管理大学院の助けも借り、紹介状ソフトの改訂をさらに繰り返しました。</p>
<p>紹介状ソフト第4版では、紹介状作成時間は使用前平均31分36秒が、使用後平均17分06秒まで短縮（p&lt;0.0001）しました。経過3～6年のカルテにおいては、作成時間が55.9％まで短縮しました（グラフ２）。&lt;img src="https://medixpost-article-images.s3.ap-northeast-1.amazonaws.com/4e0cef0a-9dc2-40bb-80f2-e34c313d009e/20240225071610-%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%952.jpg" /&gt;</p>
<p>現在、紹介状ソフトは第5版になり、ますます使い勝手がよくなっています。さらに、安全にカルテデータや出来上がった診療情報提供書をやりとりする方法も確立しました。これからは、私だけが使い勝手のいい紹介状ソフトでなく、皆さんに使い勝手がいいと思って頂ける紹介状ソフトにしてもらうのが、私もエニシアも希望するところです。</p>
<p>現在、エニシアでは、この紹介状ソフトのモニターを募集しており、以下リンク先https://regional-collaboration.enishia-inc.co.jp/からご連絡頂けましたら、実際にこの紹介状ソフトを使用して頂けます。</p>
<h2>６、 診療に集中出来る環境を</h2>
<p>脳神経内科医になって日々仕事をする中で、1/3が診療、1/3がカルテ記載、1/3が書類作成だといつも感じていました。一度、このリアルな時間割で医療ドラマを作ってもらい、脳神経内科のリアルを世間に知って頂きたいのですが、４５分のうち３０分がカルテ書きと書類作成では視聴率はとれないでしょう。</p>
<p>しかし、カルテ記載が音声入力などで省力化され、書類作成が医療言語処理によって省力化されることで、脳神経内科医が診療に集中出来る日もそう遠くないのではないでしょうか。</p>

紹介状作成が負担になっていませんか？＜後編＞～医療言語処理による作成補助～

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