私の専門は脳血管内治療で、年間200件以上の治療を行っており、脳梗塞に対する機械的血栓回収療法などの緊急治療から、脳動静脈奇形や硬膜動静脈瘻といった高難度病変に至るまで、幅広い症例に対応しています。特に、全国的にもまだ少ない橈骨動脈アプローチを積極的に行っており、術後の回復を促進し早期退院を可能にすることで、患者QOL向上を目指しています。
また、個々の患者に最適な治療を提供することを常に心掛け、学術的な発表や教育活動にも注力しています。技術的な質問や連携についてのご相談がある方は、お気軽にご連絡ください。

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主幹動脈閉塞に伴う急性期脳梗塞に対して、現在、機械的血栓回収療法が積極的に行なわていますが、通常は大腿動脈アプローチで行われます。しかし、高齢者や血管の蛇行が強い患者ではアプローチが困難な場合があります。橈骨動脈アプローチは大腿動脈アプローチに比べて穿刺部合併症を軽減させるとして循環器領域を中心によく行われていますが、橈骨動脈は細いため、普段使用している balloon guide cahteter や 吸引カテーテルなどが太すぎて使用しづらい状況がありました。これを克服する方法として「シースレス技術」があります。本研究は、橈骨動脈アプローチによる機械的血栓回収療法を、シースレス技術を用いて第一選択として行い、その効果を評価しました。
全 50 症例を対象としたケースシリーズです。（左前方循環病変の場合で Type Ⅲ aortic arch の患者さんは除外しました）
全ての手技で大腿動脈アプローチへのアクセスルートの変更はありませんでした。その中で、手技成功率 (TICI ≥2b) 98%, modified First pass Effect 54%, puncture-to-recanalization 33分、手技関連合併症 4%、と比較的良好な結果を得られました。
まだまだ課題はありますが、橈骨動脈アプローチによる機械的血栓回収療法の有効性が示されました。
https://www.sciencedirect.com/science/article/abs/pii/S0303846724003585?via%3Dihub

橈骨動脈アプローチを第一選択とした機械的血栓回収療法

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